人の第一印象はどれくらいの時間で決まるかというと、3~5秒といわれています。
マーケティングによるものなので、2秒という人も10秒という人もいますが、要するに“一瞬”で決まってしまうということです。
面接のとき、ドアを「コンコンコン」(3回)とノックし、「失礼します」とお辞儀をして入出します。
名前を名乗り、「どうぞお掛けください」と言われてイスに座ります。
この一連の動作が約30秒です。
・ノックの仕方 ・挨拶 ・声 ・歩き方 ・お辞儀の仕方 ・座り方 ・表情 |
「人は見かけじゃない」というのは、後々思うことです。
人は、第一印象を手掛かりとして、相手とどのように向き合うべきかを考えます。第一印象は、相手の話を聞くに値するかの判断基準になります。
最初の30秒で応募者を3つのグループに分ける面接官もいます。①この職には適正ではないと感じる人、②適正に感じるのでもっと知りたい・確信を得たいと思わせる人、③履歴書は立派だし優秀に見えるのに、なぜか違和感を感じる人です。
3つのグループの中で、もっと知りたいと思う方以外は残念ながら採用に至らないことが多いでしょう。この“30秒勘”なるものは、当たることが多く、採用後に違和感の理由がわかり、痛い目にあった経験もあるとのことです。
面接官はそれぞれの“30秒勘”を持っています。自分の“30秒勘”に確かな理由付けをするために、20分~30分と面接を続けます。どの面接官も同じ勘を持つとは限りませんので、面接官が複数の場合、意見を交し合い、見極めるのです。職員の面接に携わる方には、それぞれの“30秒勘”を養っていただきましょう。
第一印象に影響を与えるものは、身だしなみやマナーがきちんとしているかという点ですが、これは当たり前のことです。よりよい人材を見極めるためには、更にこんなところに注目しましょう。
身だしなみは“端・先”を見る
・爪は伸びていない、ネイルをしていない〇
・指先を揃え、伸ばして手を組んでいる〇
・筆記試験のとき、正しい鉛筆の持ち方ができている〇
・長い髪は毛先が邪魔にならないように束ねている ・毛先まで手入れが行き届いている〇
・髪の色が明る過ぎない〇
・足元・爪先=靴の手入れが行き届いている〇
・靴の脱ぎ方、揃え方が正しく綺麗である〇
・長時間でも足をきちんと揃えて座っている〇
・服の袖口は汚れていない〇
・襟があれば、襟元までアイロンが掛けてある〇(胸元が開いて気になる服はNG)
音を聞く
・歩く音=靴やスリッパの音が大きいとNG
・ドアの音=ドアを閉めるとき、最後まで手を添えていたら〇
・イスの音=イスを引き摺らないように気をつけていたら〇
・休憩時間ではないのに、おしゃべりの声が大きかったら注意
・聞き取りやすく、語尾まできちんと聞こえる話し方であれば〇
返事・あいづち
・短くはっきりとした「はい」〇 「はぁい」「うん」はNG
・顎を突き出すような頷きはNG
・順番で呼ばれたときに、はっきりとした返事をしたら〇
表情・視線
・常に口角が上がり、優しい表情だったら◎ マスクをしていても笑顔がわかるような表情が◎
・作り過ぎの笑顔に要注意
・考えながら話すときでも、眉間にシワを寄せない方がBetter
・考えながら話すときでも、適度に視線を合わせられたら〇
・質問した面接官だけを見て答えるのではなく、複数の面接官がいる場合には全員を見回しながら話ができたら〇
・回答するときの視線に要注意
[参考]
*相手の視線が、自分から見て左側を向くと、経験したことがないことや見たことのない映像をイメージしているといわれます。
*相手の視線が、自分から見て右側を向くと、経験したことや見たことのある光景を思い出しているといわれます。
※上記は右利きの場合。左利きの人は逆になります。
*事実だけれど、うまく話すにはどうしようと考えているときは、視線が定まらないことがあります。
相手の視線が右側を向いているときは過去を思い出しているので、本当の事を答えているということになり、左側を向いている場合は、記憶にない事柄をイメージしているので、相手の答えは嘘の可能性が高いということになります。
距離感
・面接を進めるうちに、言葉やあいづちが慣れ慣れしくなったら要注意
色・柄
・面接時は鞄や靴の柄に気を配っていたら〇 ヒョウ柄はNG
・バッグや靴にスタッズなどの装飾がないもの〇