いつもお迎えが遅い保護者がいます。
閉園時間を過ぎていますが、Aちゃんのおかあさんからは、まだ連絡が来ません。
遅番の先生は、寂しそうにしている子どもに、
「もうすぐお迎えに来てくれるから、だいじょうぶだよ。」と声をかけながら一緒に待っていました。
保護者 「遅くなりました。」
先 生 「おかあさん、申し訳ありませんが、Aちゃんがかわいそうなので、時間に遅れないように
お迎えに来ていただけませんか。」
保護者 「すみませんでした。帰るわよ。」
おかあさんは、先生と目を合わせることもなく、帰っていきました。
次の日、Aちゃんは時間になっても登園して来ません。
先生は、おかあさんに電話をかけました。
先 生 「おはようございます。Aちゃんのおかあさまでいらっしゃいますか。
時間になっても、はるかちゃんが登園していないので、今日はお休みされますか?」
保護者 「ああ、今日は休みますから」
先 生 「そうですか。お休みのときはご連絡いただかないと、心配しま…」
保護者 「私の具合が悪いので、連れて行けないんですよ!
いちいち連絡しろって、 こっちの事情もあるんです!」
プツッ ツーツー
電話は切られてしまいました。
言いにくいことを伝えるときのポイント
保護者の方にこちらの要望を伝えるときやご事情を伺うまえに、相手がどのように感じるかを考えましょう。思いやりの気持ちを持ち、言葉遣いにも気をつけましょう。
◎クッション言葉を使う | 「申し訳ありませんが」「恐れ入りますが」「失礼ですが」など、最初に伝えることで、心構えをしていただきます。 |
◎心情理解の言葉がけ | 労い「お疲れ様です。」「大変でしたね。」 心配「体調はだいじょうぶですか。」「具合はいかがですか。」 など、思いやる気持ちが大切です。 |
◎依頼形で話す | 語尾を依頼形にして伝えます。 「~いただけますか。」「~お願いできませんか。」 |
クレーム対応の手順
①お詫びの言葉・心配の言葉がけ | 最初のお詫びや心配の言葉がけをします。 |
②傾聴 | 心情理解を示しながらお話を聴きます。 事実確認やご要望を伺います。 |
③原因の説明 | 原因を説明し、こちらの言い分があれば伝えます。 |
④問題解決 | どのように改善するか、対策を具体的に伝えます。 |