人は、何回以上、不満・不快に感じたらクレームを言いたくなると思いますか?
答えは、3回以上です。
あくまでもマーケティングによるものなので、人により、内容によりますが、
3回目になると、さすがにクレームを言いたくなるという方が多いのです。
実際に、私も、不満が3回以上になり、クレームを言いたくなった経験があります。
新規オープンしたホテルのモニター宿泊を依頼されたときのことです。
以下のような内容で宿泊させていただきました。
・ ハリウッドコーナーツインルーム
・2名様 1泊朝食付
・駐車場1台無料
・ウェルカムドリンク付
不満その①駐車場にて
当日は、同僚と二人で、車で行きました。
誘導員の方の指示に従い、機械式の立体駐車場に入れ、車を降りました。
「鍵は(誘導員さんに)預けたらよろしいですか?」と訊いた私に、
「エンジンを止めてください。」と誘導員さんは言いました。
あれ?私の車は、鍵を抜けば止まるのですが、止まっていない?
再度「エンジンを止めてください。」と言われ、
確かにエンジンのような音がするので、混乱して、少し慌ててしまいました。
これは・・・、立体駐車場の機械音だと、お互いに気づきました。
誘導員さんは、「申し訳ありません」という言葉もなく、
「鍵はお持ちください」と言い、「あ、はい」と私もそのままフロントに向かいました。
フロントにて
フロントで「本日モニター宿泊でお世話になります」と伝え、宿泊カードを書き、チェックインしました。
「駐車場のご利用はございますか?」
「はい」
「では、駐車代は、チェックアウト時にお支払いください。」
駐車代は1台無料のはずですが、記憶が確かではなかったため、後でメールを確認しようと思いました。
不満その②お部屋にて
【ハリウッドコーナーツイン】とは、2台のシングルベッドを隙間なくくっつけて設置した、角部屋という意味です。
お部屋は広く、アメニティもそろっていて、期待が膨らみました。
「窓から見える夜景をお楽しみください」と謳っていましたので、カーテンを開けてみました。
反対側は明るく賑やかな街並みですが、 残念ながら、こちら側の窓から見えるのは、
これから開発整備されるといった感じの暗い景色でした。
不満その③ウェルカムドリンク
夕食は、ホテル近くのお店で、現地の美味しいものをいただくことにしました。
食事をしながら、事前に届いていたメールを見直すと、確かに駐車代は無料です。
そういえば、ウェルカムドリンクをいただいていませんでした。
ホテルに戻ってから、コーヒーでもいただけると嬉しいですね。
食事から戻り、フロントに
「ウェルカムドリンクのサービスがあると書いてあったのに、気づかずに食事を済ませてしまったのですが・・・」
フロントの方が、パソコンを調べながら「ウェルカムドリンクですか?」
ちょっと厚かましいかったでしょうか。
私に届いていたメールをお見せすると、内容がわかったようで、
笑顔で「少々お待ちください。」と言って、
奥から持ってきたのは、ミネラルウォーターのボトル2本です。
コロナ禍でもなく、新しい素敵なホテルで、シャンパンやカクテル、フレッシュジュースなどを期待していたので、
水か、と思ってしまいました。
この点は、相手が悪いのではなく、こちらの事前期待が大き過ぎただけのことですが。
朝 食
朝食バイキングはとても美味しかったです。
会場が広く、お皿を持って移動しても、客同士が余裕ですれ違うことができます。
上層階のフロアなので、窓側の席は眺めがよいです。
メニューの数が多く、特にパンが美味しかったです。
1階にあるパン屋さんで、すぐに売り切れてしまう人気のパンをおかわりできるのは嬉しかったです。
不満その④チェックアウト
さて、駐車代の件をお話ししなくては。
「駐車代1台無料になっているのですが」
フロントの方が、またパソコンを調べ始めたので、私に届いているメールをお見せしました。
「拝見してもよろしいですか。」と言うと、スマホを取って、そのまま奥に持って行ってしまったのです。
私はこの場で見せるだけ、と思っていたのですが。
たくさんの情報が入ったスマホを、自分の見えないところに持って行かれるのは、短時間でも不安なものです。
もう一人、フロントにいた方に、
「申し訳ありません。この場だけのつもりでスマホをお見せしたのですが、奥に持って行かれてしまって・・・」
と言うと、その方は、苦笑いをしただけでした。
「申し訳ございません。すぐにお持ちします。」と対応していただきたかったです。
まとめ
結局、駐車代は無料ということが確認でき、ホテルを後にしました。
その場で厳しいクレームを言ったわけではありませんが、クレームを言いたくなる側の心情は理解できました。
クレームは、事前期待を裏切ったときに発生します。
今回、私が不満に思った点は、他の方は気にしないことかもしれません。
事前期待は人それぞれです。
期待の大きさや最近、不運なことが続いて、ここでもまたか!という相手の精神状態にもよります。
クレームを言うまでは、1回、2回と、我慢してくれていたかもしれません。
不満・不快に思っても言わない場合があります。
それは、ここじゃなくてもいいと思われ、お客様が離れていくときです。
別のホテルにしよう、別のお店を利用しようと思われ、知らないうちに顧客が離れていきます。
しかし、 簡単に移ることができない園や自治体施設、病院などに対するクレームは厳しくなります。
クレームと捉えるより、保護者や住民、患者様のお困りごとであると考えてみましょう。
相手が求める事前期待は何だろう、どのようなことにお困りなのだろう、自分がお客様(保護者)だったらどう思うだろうかと、常に考えることが必要です。